患者様の中でも特に多いこのお話・・・
「歪んでるのはわかった!けど、今までこの姿勢で生きてきたから、別に大丈夫ちゃうの?」と思って居ませんか⁇
人間には、ホオスタシスといって、常に変化することから元に保とうとする働きがあります。専門的に言いますと、「恒常性」(こうじょうせい)といい、例えば気温が高くなると体温が上がります。その上がった体温を下げる為に汗をかいて体温を下げる、などがあります。
寒くて震えるのも、筋肉を伸縮させて熱を生み出し、体を温めて平熱まで上げようとしている、「恒常性」の働きから来る行動なのです。
確かに歪みは人それぞれ違ってありますし、歪んでいるからってそれが普通なので危機感を感じていなかったりするんですね。習慣や慣れというと簡単ですが、ぎっくり腰や寝違いなど、急な痛みとして症状が現れないと気づかないというのも危険です。体への赤信号を無視し続けて体をつかっているということになります。
姿勢が歪んだ身体が及ぼす影響は、肩のコリや腰の痛みだけに留まらず、内臓の働きを妨げることも!!
その原因についてお話します。
私たちの身体は生体活動を行なっている臓器が身体の中に所狭しと詰まっています。
この臓器を守るために肋骨があり、物で例えると上からフタをされているイメージですね。
そしてお茶碗のように受け皿になっている部分、これが骨盤です。
お茶碗に盛った山盛りご飯にフタをするイメージを持つとわかりやすいかも知れません!
骨盤も肋骨も周りの筋肉で支えているのですが、
体重分の重力が上から下へかかっているので、筋肉が硬くなり体重を支る力が弱くなると、
フタ(肋骨)がお茶碗(骨盤)を押さえつける形になるので、中の臓器(ご飯)が圧縮される状態になります。
圧迫されるのがごはんなのであれば、ただのおにぎりになるのですが、実際には内臓が詰まっているので、内臓が圧迫されます。
内臓の中でも大部分の面積を占める腸(大腸・小腸)は筋肉の活動により老廃物を押し出しているのですが、圧迫される事により働きが鈍るので老廃物を排出しにくくなるので便秘になりやすくなり、体内に毒素が貯まります。
それだけでなく、宿便が溜まることにより腸からの栄養吸収が悪くなります。
さらに支えきれず前屈みになる事で肺を萎縮させてしまい、大きく深呼吸ができない状態になり、酸素を沢山取り込めないので脳が酸欠になります。
血中の酸素濃度も低くなるので、ケガの治りも悪くなります。
身体に酸素入って来ない!
栄養吸収できない!
老廃物外へ出せない!
そんな習慣が人生の半分以上身についていたら、身体はどうなるか…想像はつきますよね(>_<)
良くも悪くも、姿勢や症状は習慣が原因のひとつであるという事が分かっていただけたのではないでしょうか?
逆にいいますと、その習慣を変えることができれば、身体の状態を変える事が出来ます!
でも、どう変えればいいのか?それを知る方法が、当院で行っている姿勢分析です!日頃の生活で、どこにどのように負担がかかっているかを分析し、実際の生活の中に当てはめてみると、実はこの動きが体に負担をかけていた・・・と言う事も少なくありません。
簡単な例えで言いますと、ご飯を食べる時やテレビを見る時など、必ず自分の席が決まっていませんか?
毎日、毎週、毎年・・・その位置にいる事が当たり前になっている事もあるはずです。よく考えてみて下さい。
その何年、何十年もの間、食事中や休憩中の1時間~2時間同じ姿勢を取り続けている事を・・・同じ姿勢を繰り返す、同じ姿勢を長時間行うことで、姿勢が形作られることが多いです。
右側にあるテレビを、首だけ横を向いて見ているという姿勢を毎日続けている事を想像して下さい。首や肩、背中の筋肉の同じ側が長時間緊張してしまいます。
そこの筋肉が緊張する事が当たり前になると、何も感じなくなってしまいますが、左右のバランスが崩れる事は簡単に想像できると思います。
実は、こう言う事の積み重ねが姿勢の歪みに繋がってしまうんです!
姿勢が歪むと、身体の筋肉が正常に働く事ができなくなります。ある一方の筋肉が無理して働く、緊張がきつくなる、柔軟性が減少する、普段のちょっとした事で筋肉や靭帯を傷める。
来院されるほとんどの方が、このプロセスをたどって痛みやだるさなどの症状を抱えて来られます。
「何もしてないんだけど。痛いんです。」
こんなことを言われる患者様、本当に多いです。原因がなければ結果は出ない、火のないところに煙は立たないとよく言ったもので、原因がなければ痛みは出ません!
ぜひ、ご自身の体をチェックする機会を作ってください!
どんな些細な事でも相談してください!